人気ブログランキング |

心を奪われた若者たち

17年近く逃亡を続けていた
オウム真理教元信者が出頭するという
奇妙な出来事がありました。

オウム事件…

医師や弁護士という
優秀な頭脳の若者が
あの、いかがわしい教祖に
全てを捧げた違和感は
今もまだ消えません…


恩田陸著 『Q&A』 (幻冬舎文庫)のあとがきに
面白い文面を見つけました。


オウム真理教とは、
原始仏教の宇宙観を教義のもとにしつつ、
ノストラダムスの大予言~宇宙戦艦ヤマトにいたるまで
様々なモチーフから構成された
サブカルチャー的終末論を展開しているのだそうです。


ハルマゲドン(人類最終戦争)が
1997年に勃発し、
人類の多くが死滅すると予言。


そこを生き抜いて
救済者として活躍するというのが
オウム真理教の信者たちだったというのです。
(多くの新興宗教が、終末期論とともに自分が救済者になるというストーリーを持っています)


ところが、21世紀に入り
何事も起こらなかった“今”を生きているという荒唐無稽の現代。


実はこれ、彼らが幼少期に夢中になったアニメがベースにあると指摘しています。
70~80年にかけて放映されたアニメにはひとつの黄金パターンがあって
近未来には、核戦争や天変地異によって社会や日常が破壊。


主人公が、その後の世界で
超能力やロボット操縦などの特殊技能によって
英雄的活躍を果たすというストーリーが中心。
それらはヤマト、ガンダム、北斗の拳、AKIRA、ナウシカ…まで幅広いのです。


アニメは本来、子どもだけのものでしたが
この時代から、青年~大人までファン層を獲得。
作品がリアルだという評価を得たのです。


ところが、リアルの意味がちょっと違い
迫真性や現実性のリアリティーではなく
意志下の願望に訴求するようなビジョンが“リアル”だというわけです。


高学歴な人が入り込んだのは、
ハルマゲドンに強い魅力を感じたからなのだと。


バブルで浮かれた時代に
偏差値教育に絡められて育ち
社会に出るや否やバブルは見事にはじけ
それこそ天変地異に値する価値観の変容に
割り切れない思いを引きずっていたのかもしれません。


高揚感に満ちた輝かしい将来へのビジョンが、
日常によって閉ざされる。
未来に希望を持っていた人ほど、
その日常を破壊する思想に惹かれていった…というわけです。


つまり、現実が重くて苦しくて動かない…。
それまで、優秀な頭脳の持ち主たちは、
自分なりに世の中で果たす役割という希望を見出していた
にもかかわらず、一瞬にして消滅。


注ぐ場を失った情熱が
ゆがめられても尚、
その勢いは衰えることはなかったということなのでしょうか。


現代のアニメには、宇宙という舞台はなくなったといいます。
代わりに美少女と戯れる学園生活のノスタルジアが中心。


ところがよく見ると
恋愛と美少女がハルマゲドンに取って代わっただけだともいいます。


現実をハルマゲドンで破壊しようとしていた時代から
現実を空想の世界がリアリティーをもって現実味を帯びるように
錯覚させて生きる世界がもてはやされるようになったと。


ハルマゲドンは外から日常を破壊
恋愛や萌えは内側から日常を破壊


現実を壊したい願望は
今も変わらず根深いのかもしれません。


表現は柔らかそうにみえても
実はその欲求は
決して減ってはいません。


むしろ、自分を見て欲しい
認めて欲しい
評価に値すると言って欲しい
…肥大化した自己愛を抱える大人が増え続けている以上
オウム事件は今もリアルなのかもしれない…と思うのでした。


子育て講座や職員研修・メール相談に関してのお問い合わせは下記へご連絡ください。
折り返し、こちらからご連絡させていただきます。
メール相談はお返事にお時間がかかることをご了承ください。

こちら→yoshidakyoko.kosodate@gmail.com

『幼児期の脳育て☆ホンモノ志向』
を掲載しました(↓↓こちら)
『吉田恭子の子育てひろば☆』http://ameblo.jp/kosodate-educare/
by educare | 2012-01-07 15:05

吉田恭子の子育てeducareにようこそ♪子育てをもっと楽しく、もっと喜びのあるものに♪を目指しています☆ここでは私の日々の暮らしをご紹介します♪


by educare